カレーを食べることがストレス解消になると言う人がいる。僕もその意見にはおおむね同意だ。しかし、涙が出るほど辛いものは苦手だし、甘くてパンチのないものもあまり好きではない。その絶妙なバランスを見つけるのは、いつも難しい。
カレーを食べるのは簡単だ。でも、なぜカレーを食べるのだろうか?理由はいくつかある。まず、美味しいからだ。カレーはどこの店でもたいてい美味しい。むしろ、カレーをまずく作るほうが難しいとよく言われる。それでも、確かにまずいカレーもこの世には存在する。では、何をもって美味しいと感じるのだろうか?それは人それぞれだろう。カレーの数だけ、スパイスの数だけ、美味しさの感じ方がある。僕の場合、カレーそのものよりもナンが美味しいと思っているところがある。正確には、ナンとカレーの組み合わせが好きなのだ。それにラッシーが加わると完璧だ。だが、そう言うと、それは日本流にアレンジされたカレーで、本物のカレーではないと言われる。もしそれが本物のカレーでないとしたら、ライスで食べる日本の給食に出るようなカレーは何なのだろうか。蕎麦屋のカレーもある。派生というより、むしろ源流かもしれない。そうだとしたら、出汁が日本的カレーのポイントになっているのかもしれない。
カレーの味はあれほどしっかりしているのに、その存在感はいつも揺らぎ続けている。僕は全粒粉で全力でチャパティを作りたいと思っているが、フライパンがないから作れない。チャパティのためにフライパンを手に入れようかと考えている。北インドではチャパティが多く、南インドではライスが主流だと聞く。いつか自分の目と舌で確かめてみたい。
さて、カレーを食べる理由だ。それは自分の家の近くでいつも誰かがカレーを作っているからだ。匂いにつられてカレーを食べてしまう。欲望に直接働きかけるカレー。反射的にカレー。そして、ヨガを始めてからカレーを食べる回数が増えた。特にインド・ネパール系のナンで食べるカレーを。この話をすると、そんなまさかと言われるが、実際にそうなのだ。ヨガとカレーが結びつく。ヨガをすればするほど、カレーが食べたくなる。
カレーを食べると眠くなることにも気づいた。それはナンのせいだと思う。血糖値スパイクには気をつけなければならない。近頃は座布団みたいに大きなナンを出す店が多いから。