Vivobarefootを1年間履き続けて起こった変化

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Vivobarefootを1年間履き続けて起こった変化

ベアフットシューズのVivobarefootを履き続けて1年くらいになる。Vivobarefootを履く前は、ゼロシューズというこれもまたベアフットな類のサンダルを愛用していた。きっかけは海外のミニマリストたちが使用していたこと。ビーチの無い場所でも夏旅にはサンダルが必須のため、何か良いものがないかと探しているタイミングでもあった。ゼロシューズを履き始めてから、ベアフットサンダルの魅力に取り憑かれていった。まずその心地よさと開放感。地面に素足で立つ感覚。冬は寒さ、夏はアスファルトの暑さを直に感じる。山道を歩けば草木で足は傷ついたり、朝露に濡れたりもする。しかしそのような不快感よりも、自然との距離が近くなる快感の方が勝った。

冬はサンダルではさすがに寒いので、秋口になるとブーツや普通のスニーカーを履いた。そしてまた春になるとベアフットサンダルに戻して、足の鈍りをリハビリすることが毎年恒例となった。コロナ禍のある日、どうせなら冬もベアフット系のシューズを履きたいなと思った。一年を通してベアフットシューズで生活できるなら、春のリハビリも不要になる。そして足の使い方や筋肉、歩行のレベルももう一段上げられるのではないかという気がした。

そのようなことを考えている時、フォトグラファーの大先輩である人がスタジオにVivobarefootを履いてきていた。Vivoですよね?から始まり、色々と話しを聴いて、その夜にはオンラインでプライマストレイルニットというモデルを注文していた。それがちょうど昨年の6月ごろ。それから僕のフルベアフットライフが始まった。

ゼロシューズに慣れていたこともあり、全く違和感なくVivobarefootでの生活がスタートした。グリップも効いて、サンダルよりも足まわりは守られていて、どこでも行ける気がした。実際に東京近郊の低山に何度か足を運び、秋口には北アルプスの燕岳をVivobarefootで踏破した。ゼロシューズだとトレイルを歩くにはやや不安があったが、Vivobarefootだと安心感があった。むしろ足首を固められたハイキングブーツよりも、自由で軽くて、確実な着地で安定した歩行になった。プライマストレイルニットのモデルはクイックシューレースであるため、山小屋での着脱もとても楽だ。もう他のハイキングブーツには戻れそうにない。

夏頃にそれまで履いていたランニングシューズを手放し、Vivobarefootで走るようになった。それまでは街履きのスニーカーと、ランニングシューズを分けて考えて必ず二足持ちしていた。もしもVivobarefootで問題なく走れるなら、日常シューズとランニングシューズを一緒にできて、持ち物を減らせる。これはミニマリストには嬉しい。そんな思いでVivobarefootでのランニングを開始した。フォアフットでの走行で怪我をする人は多いと聞いていたので、筋肉と骨を段階的に鍛えるようなイメージで、少しでも痛みがあると必ず休息を入れた。それでも使用することは止めずに、週に2回くらいのランを続けた。そして2023年の冬。レースの機会が巡ってきて、丹沢湖マラソンにエントリーをして、10キロをVivobarefootで完走した。10キロではあっても、自分にとってはベアフットシューズでレースを問題なく走り切れたことがひとつの意味ある達成だった。

現在、Vivobarefootは二代目になる。今はほぼ毎日、これだけを履いているため、靴の劣化は早い気がする。しかしそれでもベアフットライフはますます楽しさを増していく。日々の生活がトレーニングになり、歩くことが、それがとんでもなく近所であっても、エンターテイメントになる。Vivobarefootを一年履いてみて感じたことを、過去の映像を交えて総括するような動画を作った。自分の中では、アルプスでのハイキングと、レースでのテストが大きな目標だったため、それを達成した今はひとつのプロジェクトを終えた気分になっている。今後もベアフットライフを続けて、また何か気づきがあれば共有したい。