営業力とは、多様な切り口があり、それだけで一冊の本が書かれるほどの広範な分野だ。しかし、営業力の前にまず商品の良し悪しが重要だと考えている。
良い商品があれば、自然と売りたくなるし、営業力も高まる。もちろん、プロの営業はどんな商品でも売る力があると思うが、素人が何かを売る場合、トークや営業手法よりもまず、良い商品であることが重要ではないだろうか。良い商品であれば、それが売れる要因となる。
もし良い商品が無ければ、自分で作ればいい。自分が良いと思う商品を作れば、自然と誰かに勧めたくなり、それが商売なら売りたくなる。商品の魅力について熟知しているし、どうすれば売れるかを自発的に考えるようになるから。
社会人になりたての頃、営業の仕事をしていたことがある。しかし、その会社で扱っていた商品に魅力を感じず、正直こんなもの売れないと思いながら売っていた。売れないことを商品のせいにするのはよくあることだが、これはプロとしては失格だ。実際、僕は失格だった。商品の改善や「もっとこうすれば良いのに」とばかり考えていた。だからこそ、営業から制作にキャリアをシフトした。
制作者側となった今、改めて営業力の必要性を感じている。営業に関するコミュニケーション能力は、インターネットの登場以降、方法論が多様化し、ますます求められるようになっている。それは具体的なモノを売る人だけに限らないと思う。
また、クリエイターが直接物を販売できる時代になったことも大きい。インターネットの成熟に伴い、様々なプラットフォームやSNSがクリエイター優位に進化している。例えば、Instagramで自分が作ったアクセサリーや絵を販売する人が増えた。レベニューシェアモデルを採用しているプラットフォームもある。クリエイターが直接自分の作品を売れる時代だからこそ、クリエイターも、どんな人でも営業について考えなければならない。
何かモノやスキルを売るとなると、営業力や販売手法だけに注力しがちだが、それは順序が逆だと思う。商品がネットで売買される時代においては、まず自分の作品の魅力や品質を高めることが先決ではないだろうか。商品が魅力的であれば自然と売れるし、良いものは誰かが勝手に広めてくれる。
話は変わるが、運営しているYouTubeチャンネルでも、案件の話がよく来るようになった。チャンネルの方針に合わないのでほとんどの案件を断っているが、本来、良いものは勝手に勧めたくなるものだ。たまに買ったもの紹介や、自分が普段使用している服や靴の話をしているけれど、これも基本的には本当に良いと思ったものしか紹介しないようにしている。
良いと思ったものを広めていけば、そのブランドや企業の存続にも貢献でき、商品やブランドのコミュニティにコミットできる。良い循環が生まれる。自分が良いと思うものについて熱心に語ることも、一つの生成物となる。だからこそ、良いセールスマンである前に、まず良いクリエイターであろうと思う。
今朝の放送はそんな話しです。
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